コロナウィルスが話したら

落語に、疝気の虫という話しがある。 人間の体内に入った病気の虫が人間のことばを話すというわけだが そこで、人間とこの虫との駆け引きとなる。 病気の虫の立場、被害を受けてる人間の立場のやりとりのはなしである。 コロナウイルスにことばを話させたら かれらはどんなことを言ってるのだろうか。 「人間の世界に来ちまったよ」 「えらく嫌われてるようだぜ」 「こちとらもきたくて来たわけじゃないよ」 「そこんところをわかってもらいたいもんだな」 「来たついでに、少し遊んで帰るか」 「それにしても人間界はたいしたさわぎだな」 「俺たちがいったいなにをしたというんだ」 こんな会話をしてるかもしれない。 彼らに戦争などという気はないだろう。 狭い地球の中で縄張り争いをしているようなものだが、 彼らに悪意があるわけではないだろう。 すみやかに引き取ってもらいたいものである。 とはいうものの、人間の側に全然非がないかというとどうだろう。 人間は地球の王様ではないのである。 経済という魔物は人間が勝手につくりあげたものである。 経済被害をウィルスのせいにするのはお門違いだろう。 まずは生存である。 これはウィルスにも犯すことのできない人間の権利である。 つまり、人間は生存権の範囲でウイルスと戦うことが許されるのである。 人間の生存が脅かされているいま、戦いは生存のための戦いであるべきである。 医療に人、物、カネを集中すべきである。 ウィルスも人間の正当性を認めてくれるだろう。

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